ヤマネくんの部屋

2009年5月22日

借地借家の法律相談 vol.3

 Q 事業用借地権の法律が改正されましたが。

 A 事業用借地権は専ら事業のように供する建物(居住用を除く)の所有目的で設定される定期借地権で、その期間が10年以上50年以下とされるものです(借地借家23条)。平成20年1月1日に施行された借地借家法の改正により、従来の10年以上20年以下が10年以上50年以下となりました。これは、事業用借地権が、従来利用されてきた家電量販店や飲食店だけでなく、大規模商業施設、物流施設、工場などにも幅広く活用されることになったことから、幅広いニーズに応えられる制度に改められたのです。事業用借地権は更新が認められず、建物買取請求権もないので、地主にとっては契約期限に土地が更地で戻ってくるメリットがあり、事業主にとっては土地を購入することなく契約期間中、土地を比較的安く利用できるメリットがあります。従来の20年の期間が最長50年に延長されたことにより、事業主は事業用借地権の設定で鉄筋コンクリート造などの堅固な建物を造ることも可能になり、税法上の償却期間まで建物を維持することができるようになりました。事業用借地権の設定は公正証書でしなければならず(同法23条3項)、公正証書によらないで契約をすると事業用借地権としての効力が認められないこととなります。また、登記をしておかないと第三者に事業用借地権を対抗することができませんので、特に設定者は登記をしておく必要があります。


photo.jpg弁護士 高柳 馨
(東京新聞TODAY2009年2月20日号より)